●コールドジョイントとは
コールドジョイントとは、構造物の1ブロック内で複数回のコンクリート打設を行う時、各打設間で空白時間が発生し、打設された前後の生コンクリートが一体化しないことから生ずる、打ち継ぎ面の接着不良を総称してコールドジョイントと言う。コンクリートを連続して打設すればコールドジョイントは発生しない。
しかし生コンクリート工場から現場までの移送、また現場内から打設場所までの移送等により連続的にコンクリートを打設する事は現実には非常に困難である。現場に生コンクリートプラントを設置し、1ブロックを連続して打設する方法等もあるが、コンクリート使用量からこのような設備を設けることは費用的にも非常に大きなものとなるため、困難である。
●コールドジョイントの発生箇所
コールドジョイントの原因
コンクリートの打設に打ち継ぎ面が発生することは、現在のコンクリート構造物の建設では避けることの出来ない現象である。1ブロック内の打設時に空白時間が発生すると次のようなことが起こると推測される。
◎先行して打設した生コンクリートと次に打設した生コンクリートの間で突き固めが不十分な場合にコールドジョイントとなる。しかし形状的に突き固めが出来ない場合もある。
◎先行して打設したコンクリート天端が空気と接触していることから硬化が内部より早く進行して、次に打設するコンクリートと一体化しない ことによりコールドジョイントとなる。
◎先行して打設したコンクリート天端に余剰水が浮き上がり(ブリージング)、次に打設するコンクリートと一体化しないことによりコールドジョイントとなる。
◎先行して打設した生コンクリートと、次に打設したコンクリートに大きな材質的な差異があることによりコールドジョイントとなる。
以上に列記した原因以外にも各打設時の温湿度差、降雨等その原因は多岐に渡る。
●打検・目視 調査
●複層のコールドジョイント(弾性波)
弾性波は、多少の空隙が存在しても弾性波は、伝搬されそれぞれの境界で反射し受振される。また破断面が無いが材質的に異質である場合もその境界から特徴的な反射波が伝搬される。
●コールドジョイント(超音波)
超音波発振子から発振された超音波が、コールドジョイントが存在しコンクリートが破断している場合は、超音波が受振子に伝搬しないことになる。また表面に亀裂は無いが、内部が破断している場合は、計測器に何らかのデータが表示される。
超音波は、空隙が存在すると伝搬されない。
●接着試験
コールドジョイントと推測される箇所の断面を、コア採取して引っ張り試験を行う。